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英国トレッキング
(3)スカーフェル・パイク/北イングランド湖水地方(2024.06.24)

スカーフェル・パイク遠景、帰路振り返る

 スカーフェル・パイク(Scafell Pike / 978m)は、イングランド北部の湖水地方に位置する、イングランド、ウェールズ、スコットランドの各最高峰からなるナショナル・ピークスの一つ。英国随一の風光明美を誇る湖水地方にあって、そのなかでも屈指の山岳風景が展開されることから、多くの登山者が山頂を訪れる人気の山域となっている。
 残り2座と同じく、標高自体は高くないものの高緯度であり寒冷、またアイリッシュ海に近いことから、山頂付近はガスがかかりやすい。縦横無尽にあるフットパスの中でもこの一帯のトレッキングの適期は6~9月と短い。
 英国トレッキング/ハイキング遠征でのラスボス(笑)の1座。良き天候となり、帰国の前々日になって、ようやく晴々とした絶景のなかで山岳ウォーキングを樂しむことが出来た。

上左:農場からの平坦な道、青空~!
上右:雲が出てきた
下左:河原が続くところ、渡渉を繰り返す
下右上:山中の小沼(Styhead Tarn)
下右下:プチ岩場

 ケズウィック(Keswick)を宿泊地としたので登山口はセスウェイト(Seathwaite)が最寄り。林道終点のキャンプサイトは賑わっているものの、こちらから登る人は少ない。アイリッシュ海側アプローチのワズデ―ル(Wasdale)登山口コースが平坦かつかなりの短路で済むので圧倒的に多い。
 まずまずの晴天で整備されたフットパスを歩き出す。前後にはトレラン風の単独行の若い女性、カップル1組程度。イギリスには珍しく河原歩きと渡渉があって、次に左右に大きく開けた緩やかな登りになり、小さな沼やプチ岩稜帯もあったりして、飽きない景色が続く。

上左:メジャールートが合わさって賑やか
上右:山頂
下 :かもめ、アイリッシュ海が近い

 主峰を右から巻くようになると、ワズデールからのメジャールートが右から合流すると老若男女が入り乱れて賑やかになる。イギリス人にとっては近所のフットパスの延長なのか? とても運動に向かなそうな巨漢の人や、かなりの高齢の方もいらっしゃって、それぞれのペースで登っている。
 山頂はまたまた残念ながらガスっていた。今回はさほど寒くなく、ぶらぶらしてから往路を引き返した。

上左:右手に岩場
上右:クライマー2名を発見!
下 :絶景! 帰路を俯瞰する

 下り始めると、毎度のパターンで晴れて絶景が展開する。よく見ると岩場にクライマー!昨夏の左脛骨折からまだ回復過程のため、リハビリに優しい英国トレッキング三昧を計画した次第であるが、3座目のラスト山行で有終を飾ることが出来たよう思われて涙した(笑)。

余談4(レンタカーと交通事情)

エジンバラ中心街

ケズウィック市街地

 イギリス国内の移動は、専らレンタカーによるものとして、運よく新車のトヨタヤリスを駆って、グレートブリテン島北部を 12 日間で延べ 2,000 マイル(3,200km)強走破した。これは日本国内で引き直してみると、東名高速の横浜町田IC・鹿児島県指宿間を往復して、更に小川山廻り目平の往復を加えたものに相当する。ドライブを徹底的に満喫した、むしろよく飽きずに過ごせたものだなあと我ながら感心した。
 ほぼ高速道路と一般道路が半々、高速道路の速度制限は 70 マイル(112km)、一方一般道路は60マイル(96km)、ただし市街地(ロードサイドに住宅などが立ち並ぶエリア)に入るといきなり 20~30 マイル(32~48km)。どの道路でも大多数の車両は制限速度のぎりぎりで走行している。遅い車両は皆無。したがって日本と比べると平均速度はかなり速くて、特に一般道路では格段に速く、高速道路とあまり変わらない。なお、監視カメラがいたるところに設置されていて、スピードオーバーする車はいない(10% 超のスピードオーバーで罰金通知が運転手に確実に送付される)。
 レンタカー料金は 12 日間で 210 ポンド(43,000 円)と安価。ただし保険は一応のフルカバーをチョイスしたが、レンタカーに対する修理と盗難の免責額が 1,500 ポンド(300,000 円)と高価になる条件付き。仮に免責額ゼロにすると料金は 100,000 円を超える、また走行距離にも制限がつくので今回は止めた。ガソリンは 1.50 ポンド/L(300 円)と高い。ハイブリッドのトヨタヤリスの燃費は 20 マイル/L(32km/L)と非常に優秀で、出来上がりで日本での小型車相当の燃費に収まった。ガソリン代は合計で 32,000 円となった。駐車料金、通行料金等を含めて交通関連総トータルで 86,000 円となり、登山口のアクセスや地の果てのようなスカイ島、ネス湖、ウィスキー蒸留所巡りなどのマニアックな観光の利便性からもリーズナブルであった。

(続く)

[メンバー] ケンタ
[山行日] 2024.06.24(月)

written by:ケンタ
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会員は相模原・厚木エリアを中心に、
町田、横浜、大和、座間、海老名、八王子に在住し、
様々な登山ジャンルで活動している地域山岳会です。

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