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ヨセミテ記2 Day5-6

Day5 9/17 Climbing

Ranger Rock

・Nutcracker 5.8+ 5P ★★★★

折角ヨセミテに来たからナットラッカーを登ろう、とさんが言ってくれる。旅の後半は疲れてくるから先に登ったがいいよ、とさん。
私はさんと組んで 1P の前半、2P、3P、5P の後半をリード。

アプローチ:El Cap ピクニックエリア駐車場に車を停め、右のトレイルを行く。右手に進むと岩場。取り付きには熊除けロッカーあり。

1P 左ルート前半 5.6 15m
右ルートの 5.8 はフィンガーのレイバックでプロテクションも難しいとのことで、左ルートから登る。
ごちゃごちゃした岩を上がってから取り付き。上のワイド気味のところでザックとカムが挟まってもがいてると水筒を落としてしまい、大反省。(この後、見事に脱水になる)終了は大きなクラックの奥のチョックストーンに、スリングとカラビナの残置あり。このルートではここと 3P 終了点のみ、残置支点があった。

1P 左ルート後半 5.8R 10m
クラックを上がって右にトラバースするのだが、ランナウトしてホールドも微妙でとても恐ろしい。さんはカムを持った右手をそーっと伸ばして右のフィンガークラックに差し込んでいた。そのクラックを右上したところで切る。

2P 5.4 30m
緩い傾斜をカム入れしながら登り、広めのテラスで切る。大岩にスリングで支点取り。ここは足場最高、ほっとできる場所。

3P 5.7 35m

出だしの下が切れ落ちた右のクラックに乗り移るのが怖かったが、南稜レモンの怖ーいトラバースを思い出して、思い切って乗り移る。乗り移った先はハンドが効いたのでホッとする。ここはルート下部の足がツルツルに滑るところが少し嫌だった。純さんから「プロテクション多めに取って」と声がかかるが(見ていて怖かったらしい^ ^;)、ルートが長いのでカムが足りるか心配で、間引きながら上まで。途中、左に移る手前のアンダーに決めたカムをスリングで延ばさなかったので、ロープが重くなってしまったのが失敗。
大きなクラック下の岩にスリング+リング×2の支点があり、ここで切る。時間がかかったが、こんな長いクラックをリードしたのは初めてでとても楽しかった!
・・・しかしこのピッチで足の痛みが限界に・・・張り切って新しい TC Pro を履いてきてしまった自分のアホさを恨む。

4P 5.8+ 38m
出だし後、右に回り込んでハングを越えてからが怖かったが、ここから岩のフリクションがよくなる。左にトラバースしてからの直上も(途中に残置ハーケン1個あり)、少しフレアしていてプロテクションが取りにくい。マントリングの岩が見えた手前で、#1 と #2×2 のカム3個でさんは切っていた。
ジリジリ照り付ける日差しに加え、空気がとても乾燥していて呼吸しているだけで水分が奪われる。出だしで2本持ってきた水の1本を落してしまったので脱水+暑さで熱中症ぎみで、手に力があまり入らず朦朧とする。さんも熱中症なのか、呼吸がとても苦しそう。

5P 巻きルート 5.6? 30m
難しそうな直上は避けて左から巻く。さんは一旦直上してから左にトラバースしていたが、見るとピッチを切った横にトラバースする踏み跡、スタンスがあった。直上のフィンガーのランナウトのマントリングは難しそう(本当に 5.8 ..? 汗)次回は直上できるように、修行を積みたい。
途中のブッシュで切ったさんと交代して、残りのクラックや大岩を登り、ついに広々とした頂上へ。

下山:頂上から 5m ほど上がると、左手にクライムダウン出来るトレイルあり。15 分ほど下ると EL Cap ピクニックエリアの駐車場に着く。

皆熱中症ぎみで後半はヘトヘトだったが、変化に富んだ岩が楽しめる素敵なルートだった。こんなルートがオールナチュラルプロテクションで登れるのは本当に素晴らしい。憧れのヨセミテのクラシックルートを登れた最高の1日。

この日は完全に脱水で、頂上ではお腹まで攣ってしまった。下山して水分をたっぷり摂ったが、夜もベッドに横になると足が攣ってしまう。薬代わりに救急キットに入れているごま塩をゆっくり舐めて、ミネラルを吸収したら攣りが治まり、眠ることができた。

Day6 9/18 レスト日

昨日の Nutcracker で疲れたので、この日はレスト日にする。
キャンプサイトでは各自、毎食自炊。自炊のおかげで体調も良く、ウェイトも増えなかった。
この日の朝食はベーグル+苺ジャム、マッシュルームとズッキーニのオムレツ、オレンジとりんごのサラダ、コーヒー。

ゆっくり朝食を摂ってマリポッサグローブへ、ずっと見てみたかったジャイアントセコイアを観に出かける。
この日からヨセミテは 11℃くらい、ぐっと涼しくなる。
途中、El Cap Meadows に車を停めて今日の壁を見たら、3組が登っているのが見えた。
黒い点くらいのクライマーをじっと見てたら、目の前でツツ―――・・・と振り子トラバースした!! めちゃ感動。人間ってすごいなぁ
El Cap のはじっこにあるロストアロ―スパイヤーという尖塔から、El Cap までバンドを張ってスラックラインにチャレンジするクライマーもいるそう。以前動画を見たことがあったが、本当にクライマーって Crazy・・・

ジャイアントセコイアの森は、山火事の跡が印象的だった。真っ黒に焦げた焼け跡を見ると心が痛むが、残った樹々は力強く空へ伸びていた。元々定期的に発生する山火事と共生してきた樹たちだが、気候変動による異常に強い火災で野生のセコイアの 1/5 弱が失われているそう。今も生息地では様々な保全活動が行われている。地球最古の生物の一つである樹たちがどうか生き残っていけますように..

2700年もの間、地球を見守り続けるセコイアの巨樹

夜はチキントルティーヤスープ、トマトとオリーブとモッツァレラのパスタをつくり、ハーフドームビールとワインを飲みながら急に秋めいた夜の焚き火を楽しんだ。

[メンバー] 純(L)、tam、しんめい、ふじ、mimi
[山行日] 2025.09.14(日) – 09.23(火)

written by:mimi
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会員は相模原・厚木エリアを中心に、
町田、横浜、大和、座間、海老名、八王子に在住し、
様々な登山ジャンルで活動している地域山岳会です。

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