Nutcracker (5.8) 6P
2025.09.17
Nutcracker (5.8) 6P
今日はヨセミテに登りにきたクライマーなら「必ず」登ると言われている名クラシックルート、ナットクラッカーの日だ。なので以前訪れた時に登っているはずなのだが、何せ十数年も前のことで、どんなルートだったかさっぱり覚えていない。「記憶にございません」というやつである。
取付きから見上げるルート
したがってエリアがどこにあったのかも当然忘れている。トポによると「ライトレンジャーロック」という」エリアみたいだ。トポの写真を頼りに、検討をつけて倒木を乗り越え乗り越えしながら歩き出す。El キャピタンの東側にそびえるエリアだった。
壁の基部が見えてくると話し声がし、登っている二人組がいた。ビレイしている彼に、ここがレンジャーロックであることを確かめ、ついでにナットクラッカーは何処かと尋ねると、そこだと左のルートを指さした。後続の しんめい–ふじ コンビはロープを忘れたとかで、ロープを取りに車まで戻って行った。
純–mimi コンビは奇数ピッチを mimi 偶数ピッチを私が登ることとし、早速登り始める。最初は被り気味でちょっと広めのクラック、少し苦労しながらもクリアーし終了点へ。次は今にも折れそうな薄いフレークを掴みながら右へとトラバース、右からくるレイバックのクラックへ合流するのだが、この移る所がランアウトで怖い。飛びつき気味に右のクラックに手を突っ込むことに成功、その上の緩いランペを少し上がってカムビレイ。
1P フォロー
2P トラバースをリード
3P は mimi さん簡単なクラックを右へ登りピナクルに長いスリングを巻き付けてビレイ、ここはゆったりできる広いテラス。次は本来私だが、3P 目が短かったこともあり続けてリード。レイバック気味の力のいるクラックを順調にロープを伸ばす。このあたりで持参した 1L の水はもう飲み切り、のどはカラカラ、呼吸も暑さで喘ぐ。5P 目は私がリード、クラックからフェース状になりクラックはあるのだが、浅くてプロテクションが取りづらい。上のバルジを #4 と #1 で乗越し、途中のレッジ風でカムビレイ。上に出口と思われるランアウトが見えてきた、この辺りの景色を見てようやく昔登った記憶が蘇ってきた。
3P フォロー
前に来た時も確かRの出口ではなく、土のバンドを左へ向かったことを思い出し、左へ回り込んで岩稜帯へ。上の灌木のテラスでビレイ、左のルートから登ってきたパーティーが見えた。灌木テラスで終わりかと思ったら更に上があり、mimi さんがリードし 30m くらい登ってようやく終了。頂上はまっ平らで昼寝をしながら後続パーティーを待つ。
後続パーティ―を頂上で待つ
El キャップの巨大な影でようやく陽が遮られ涼しくなってきてようやく後続も到着。ここは歩いて降りられるルートで、待っている間に下見をしておいた下降ルートをたどって無事地上に降り立った。
[メンバー] 純、しんめい、mimi、ふじ
[山行日] 2025.09.17(水)