朝日俣沢岩魚止メ沢
朝日俣沢岩魚止メ沢に行ってきた。
13年程前に雪渓の状態が悪いという情報により中止、他へ転進をした沢であり、それから今まで機会がなかった。全員初見。私は細かい情報を仕入れずに行ってみた。
9月19日(土) 曇りのち晴れ
前泊地の安達太良サービスエリアで朝食を摂り、出発。すぐに小雨に一時降られたがすぐに止んで朝日町に着くころには晴れ間も現れた。朝日鉱泉先の一般車の駐車場には8台程駐車していたが、なんとか駐車できた。
[朝日川に架かる最初の吊り橋]
朝日鉱泉ナチュラリストの家の前の登山口から道を降りるとすぐに吊り橋。右手の取水口設備で男性が整備をしていた。
右手には「朝日俣沢は周年禁漁です」との看板。朝日鉱泉までの林道からは、朝日川で釣りをする人を多く見た。
[孫兵衛平のブナ林]
[朝日俣沢・黒俣沢の二俣に架かる橋]
二俣の橋を渡り河原に下りた。ここまで四つの吊り橋を渡り、朝日川の小さな枝沢に架かる壊れた橋はパスして枝沢を渉ったが、橋が無くても問題ないほどの水量だった。
[朝日俣沢、最初の徒渉と最初の小滝]
二俣からは概ね河原歩きが続き、時々滝が現れた。
[Co720m 付近2条 2m 滝]と[ミカゲ沢出合いの滝]
この2条 2m 滝は右岸からより小さく捲けるか探ったが、手前の右岸のミカゲ沢出合いの 5m 滝を登って捲いた。この滝の先で先行パーティーが休憩していた。
Co800m 付近の上ノ大沢出合いで休憩中の先行3名パーティーに追いつく。なんと、一人は昨年9月に飯豊七滝沢で終始先行していた単独遡行の青年であった。
[Co830m 付近、上部小ハング 4m 滝]
この 4m 滝、ステップに石を利用するも諦めて、左手に張り出している傾斜 70 度くらいの岩をロープ無しで登って捲いた。途中に残置ハーケンがあった。後続の青年パーティーは滝を登ったかな・・・
[6m 滝、右岸から捲いた]
[ゴルジュ入口]
6m 滝を左から捲いて進むと短いゴルジュが現れた。
[ゴルジュ出口の 6m 滝]
ゴルジュの出口を 6m 滝が塞いでいる。
[ゴルジュ出口は右壁を一旦登り、落ち口へトラバース]
[続く 12m 滝]
続く 12m 滝は右岸から捲いた。ビレイポイントから後続の青年パーティーがゴルジュ出口へトラバースしているのが見えた・・・
[8x10m 斜滝]
左岸から登り、中断で右岸にシャワーを浴びて渡った。
[6+3m 滝、左岸から捲き気味に]
[Co930m で沢が開け、前方に 8+3m 滝]
Co935m 付近の河原で幕営。さっそく薪を集めタープを張る。焚火が点けば、先ずは乾杯。青年パーティーは周りが暗くなってヘッ電を点けながら到着。彼らは各々ツエルトを張った。
[焚火で調理]、[青年パーティーと我々の2つの焚火]
9月20日(日) 曇り
[カッパを羽織り出発]
出発の支度を済ませると小雨、カッパを羽織って出発。テン場の先の 8+3m 滝をどう捲くかいろいろ意見が出た。左のガレの小枝沢から高捲くことにした。
[藪漕ぎから岩床に]
20 分程かけて、8+3+3m 滝を捲いて沢床に下りた。そこは河原状ではなく、きれいに岩床が広がっていた。
[30m 滝]
30m 滝は中段でひょんぐっていた。右側を登った。
[30m 滝、下から]
[30m 滝、上から]
[30m 滝、上から]
[小ゴルジュの奥に向かって左壁に3条 10m~15m の滝が並ぶ]
泳がないで抜けるには、重荷を背負ったままカチ・ホールドでのムーブの一歩が信用できなかった。やめて右岸から簡単に捲いて滝上にあがった。
[岩魚止メ沢出合(1)]
[岩魚止メ沢出合(2)]
[岩魚止メ沢出合(3)]
[岩魚止メ沢出合(4)]
[50m 大滝]
ルート取りについて色々な意見がでたが、一番安全な右岸の小尾根状に上がり大高捲きをした。40 分程かかった。
[大高捲き]
[8mCS 滝下]
[8mCS 滝上]
8mCS 滝は、右壁の小水流のあるステップを拾って登り、懸垂下降で落ち口ギリギリに下りた。後続の青年パーティーは右岸を捲いているのが後から見えた。いずれにしろ沢床に下りるには懸垂下降となる。
[滝が連続し、高度がどんどん上がる]
[まだまだ連続する滝]
[飽きるほど連続する滝]
滝の多さに飽きてきた・・・・記録した遡行図には、岩魚止メ沢からは大小合わせて 44 個の滝記号を書いていた。
[源頭]
[大朝日岳山頂]
[大朝日小屋]
大朝日岳からの下りと、金玉水の水汲みの登りから見上げた大朝日小屋。なかなか着かないな~登りは遠く感じた。
[夕焼けと夕日]
小屋への到着がもう少し早ければ、小屋内に泊まれたかもしれない。定員オーバーのために小屋から6人用テントを与えられたが、かえってゆったりと泊まれた。ただ夜中から明け方の強風と結露が気になった。
9月21日(月) ガス、曇り時々晴れ
[大朝日小屋]、[小朝日岳山頂]
小朝日岳山頂に着く前から、登ってくる登山者が増えてきた。小朝日岳山頂に着くと、古寺鉱泉からの登山者が続々上がってくる。大朝日岳に登る最短・最楽コースらしい。小朝日岳山頂から朝日鉱泉への登山道を降りたが、すれ違った登山者は3パーティーのみであった。
[鳥原山の池塘]
[霊山朝日嶽神社の鳥居]、[登山道からみた池塘と鳥原小屋]
[ブナに刻まれた・・・]
マタギのナタメと違って登山道にあるブナなので、いたずらで傷をつけたのであろうか。何年かかって癒えたのか・・・判読できない。
[賑やかになった朝日鉱泉ナチュラリストの家]
2日前の朝と違って車の台数が増え、利用者が増えていた。
[松本亭一農舎、奥は蔵]
今夜泊まるところを五百川温泉の食堂で尋ねて泊まることができた。着いたころには近所の子供たちがボードゲームをして居間で遊んでいた。
あの坂のぼれば大朝日
この坂くだれば最上川
ここは里山素泊まりの宿
(宿のパンフから)
[文豪の間、蔵を改装]
今夜泊まる部屋。他に、一太郎、花子、書院がある。ワープロの名前とは・・・・
[居間でくつろぐ]
9月22日(火) 曇りのち晴れ
[一農舎の周りの最上川と稲穂]
松本亭一農舎を一周して、帰路に就いた。
古民家を改装した宿で、お試し移住(数週間の滞在)もできるようだ。朝日の沢の機会がまたあればこの宿に再び泊まってみたい。
[メンバー]しんめい、非会員(3)
[山行日] 2020.09.19(土) – 09.21(月)