【こだま】2024年 9月
もくじ
・こだま寄稿
東日本大震災から 13 年(なべさん)
・9月の例会
・新規掲載の山行ブログ
【こだま寄稿】東日本大震災から 13 年
寄稿:なべさん
2024.09.11
2011年の東日本大震災から 13 年が経ちました。現在も毎年、春と秋に石巻市のボランティア活動に参加しています。
この取り組みは、震災直後、最も被害が大きかった石巻地域に対して、宮城県連から全国連盟にボランティア活動の要請依頼がありました。その要請を受け、全国連盟が各県連にボランティア活動を呼びかけたことに起因しています。神奈川県連は即活動に参加しました。
この活動には労山の仲間が全国から参集しました。多いときには 200 名近くの参加がありました。
当時を少し振り返って書き留めてみたいと思います。
その年の秋、神奈川県連からバス1台チャーターして 30 名が使命感と気負いをもって乗り込みましたが、足を踏み入れた街は、いたるところ崩壊し瓦礫と化し、荒涼とした風景に愕然としたものです。人知の及ばない破壊の有様に、何をどうすればよいか、ただただ茫然としてしまったことを覚えています。並大抵のボランティア活動の域にとどまらないだろうと覚悟しつつ心に期しました。
県連の参加者は、寝袋持参で市の中心から離れた山間の集落の地区センターで寝泊まりし、自炊しての活動となりました。
その時の活動は、牡鹿半島の鮎川地域を中心に、全国から集まった労山会員約 100 名と一般ボランティア 200 名位で、ガレキの撤去、家屋の解体作業、津波で打ち上げられた漁船の移動など人力での活動を行いました。みな塵と埃と汗にまみれ体力勝負の果てない作業でした。
2年目・3年目は、鮎川地域の民家の片付けや家屋周辺の片付けが中心となりました。長年住み慣れた家の住民の感謝の言葉が忘れられない。また、漁師の手伝いでホヤの種付け作業などを行いました。
4年目以降は徐々に行政による撤去作業が進んできたため、我々のボランティア活動も地元の環境復元の活動に変えました。被災前から地元が取り組んでいた「ツツジの山」にするために引き続きツツジを植える作業や草刈り作業などを行いつつ、被災地見学を通して復興の見守りをしてきました。
現在は、宮城県連の会員や地元市民の皆さんと、春は石巻市の水沼山、秋は上品山で植樹と今まで植えたツツジの撫育(手入れ)作業を行ってきています。
石巻市の多くの海岸は防潮堤が造られ、街には新たに住宅や商店が再建されてきました。道路も整備され、住民の生活も元に戻ってきつつあります。
震災から 13 年、そして労山の復興支援ボランティアも 13 年、今では東京都連盟と神奈川県連が参加するのみとなっています。
水沼地域の地元の方々や労山会員から、13 年たっても震災後の人々の絆を繋いでいきたい、津波の脅威を忘れないでほしいとの懇望があります。
ボランティア活動を終えて、帰路は福島第一原発近くの民宿に一泊し、地元の方々との交流と原発周辺の復興状況を見学してきます。
田畑や民家の敷地は除染され、住めるようになってきた地域もありますが、未だに立ち入れない地区もあり、時が止まったまま住宅が朽ちかけています。ふる里を失い家族の歴史や思い出も時が止まったままになっているといえましょう。
いつになったら住民が少しでも元の生活に戻れるか心が痛みます。
(了)
【9月の例会】
日時:9月 11日 19:30~21:30
場所:相模原市大野南公民館
出席:しんご(司会)、mimi(議事録)、わたさん、純、みず、tam、ケンタ、しんめい、かず*、ガッツ、UTi、もん、みなちゃん、まっちゃん、Chai、かつのり*(16名、* リモート参加)
例会後の懇親会
【新規掲載の山行ブログ】
◆ 2024.06.16 英国トレッキング(1)スノードン/北ウェールズ (ケンタ)
◆ 2024.08.04 – 08.05 あこがれのトムラウシ山 (miyuki)
◆ 2024.08.10 – 08.12 蓮華温泉より白馬岳朝日岳縦走 (まり)
おわり