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【こだま】2025年 7月


もくじ
・こだま寄稿
   クライミングシューズよもやま話(かず)
・7月の例会
・新規掲載の山行ブログ


【こだま寄稿】クライミングシューズよもやま話
 寄稿:かず
 2025.07.16

 そのシューズは見たこともないとっても不思議なシューズだった。足裏全体がのっぺりとゴムで覆われていてソールパターンもない。F-1 のレーシングカーのタイヤのようだ。このシューズで高難度の岩のルートを登ることができるという。にわかには信じ難い気がした。

 大学のサークルで山登りを始めて、いろいろな山歩きを経験した。サークルを引退し、大学院生となった頃、登山道以外のルートで山に登ってみたいと思い、近隣の山岳会の門戸を叩いた。登山道以外のルートと言ってもなんとなくロッククライミングや沢登りを知っているくらいでほとんど知識はなかった。

 そのシューズを初めて見たのは、クライミング道具を買いそろえるために先輩にあれこれ聞き、山道具屋さんに行った時のことだった。その名を「フィーレ・クラシック」、当時としては画期的なクライミングシューズで、ほぼ全てと言ってよい程多くのクライマーがこのシューズを履いてフリークライミング、アルパインクライミング問わず岩登りに興じていた。というよりはこのシューズ以外の選択肢がほぼなかったというのが正しいだろう。今、見ると普通の靴の靴底にゴムを貼っただけの鈍いシューズにも見えるが、重登山靴(いわゆる「ドタ靴」)で岩登りをしていた人からすると天と地程の違いがあったことだろう。もっとも、ドタ靴で岩登りをしていたこと自体が今では信じ難いが。。。

 当時はフリークライミングもまだまだ黎明期で、会の人が豊田の天下峰にフリークライミングに行くというと、フリークライミング?? と訝しがったものだった。僕はもっぱら毎週末、御在所の藤内壁に行ってアルパインクライミングの練習をしてましたけどね。。 その後、フリークライミングがメジャーになるについてクライミングシューズも大きな発展を遂げてきた。当初はボリエールがメジャーで、その後ファイブテンが人気となったが、今では他にもスポルティバ、スカルパ、イボルブ、テナヤ、アンパラレル、マッドロック、ブラックダイヤモンド、浅草クライミングなどなど、覚えきれない程の数多くのメーカがある。一時はファイブテンが、そのフリクションの高いソールラバーで大人気で大きなシェアを占めていたものだが、今はスポルティバ、スカルパ辺りが人気だろうか。クライミングシューズのメーカにも隆盛を感じる。当初は硬いゴム、柔らかいゴム、レースアップ、ベルクロ、スリッパタイプなどそれ程多くのバリエーションはなかったが、近年ではダウントゥー、ターンイン、深いヒールカップ、トゥーラバー、ノーエッジなどなど、室内外、岩の質、傾斜などに特化したシューズが人気になってきている。僕は長らくファイブテンのアナサジを愛用していた。当時はリソールもなかったので何足履きつぶしただろうか。。バリエーションが多いことはよいとは思うが、どのシューズを選べばよいかホントに悩ましい時代になったものだ。ちなみに、今、僕はインドアシューズにアンパラレルの TN プロ、クラックシューズにスポルティバの TC プロ、オールラウンドのシューズとしてスカルパのインスティンクト VSR、主戦シューズのスポルティバのマンダラ、エッジングに特化したスカルパのブースティックの5足のシューズを主に使っている。

 シューズの性能が格段に良くなって、シューズがクライミングを助けてくれるよい時代になった。とは言えやはりクライミングの成否を左右するのはクライマーの技術が一番。シューズ選びに一喜一憂するのもいいけど、まずはいいシューズを生かせるだけのクライミング技術を身につけないとなぁ とつくずく思う今日この頃です。。。

(了)


【7月の例会】

日時:7月9日 19:30~20:45
場所:相模原市大野南公民館
出席:しんご(司会)、みなちゃん(議事録)、なべさん、純、ケンタ、しんめい、かず、佐和ちゃん、Kimi、ガッツ、ZOE、もん、まき(13名)
見学:1名

例会後の懇親会


【新規掲載の山行ブログ】

◆ 2025.07.12     西丹沢 下棚沢 F1 下棚の登攀と夏休み第一弾はバーベキュー (しんめい)

◆ 2025.07.30     53期 年間計画のお知らせ (運営)


おわり

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会員は相模原・厚木エリアを中心に、
町田、横浜、大和、座間、海老名、八王子に在住し、
様々な登山ジャンルで活動している地域山岳会です。

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