西上州藪岩巡り
 ~五輪岩と恩賀高岩~
                                Aさんから西上州「山急山」の提案があった。「谷急山」の名は耳にしたことはあったが・・・。
登山地図では破線ルート、クライミング・ルートがあるかと web 検索すると五輪岩正面壁の登攀記録が出てきた。
それを見ると、参考元は昭和51年10月15日(1976年)発行の群馬県山岳連盟会報嶺呂第8号の「かくされた山④ 裏妙義五輪岩 松井田山岳会」の寄稿文を指しているようだ。
地元の山岳会のその概念図を見ると「五輪岩 991」と有るが「山急山」の名は無い。現在の web 版国土地理院地形図にも「五輪岩」の記載だけだが、少なくとも手元の古めの1992年版の登山地図には「山急山 991.9m」と「五輪岩」の記載が有る。山(?)の名称はどちらなのかと疑問が残った・・・。
朝、国民宿舎裏妙義Pで所轄署の方々の安全登山の啓蒙活動があり、安全登山ハンドブックやチラシ等を頂いた。チラシには妙義は「紅葉シーズンに最も多く(遭難が)発生」とある。また「山急山は時間が掛かかりますよ」との助言を頂いた。
 チラシ
チラシ
本日の1本目は山急山。
今回は沢筋から、稜線部は「五輪岩分岐⇒山急山⇒頂稜⇒棚道⇒五輪岩」の反時計周りの予定でしたがルーファイでミス。稜線部を「山急山⇒五輪岩」の時計回りとなった。「事前に登山ルートの確認を」していたが、植林帯の中での枝沢を見誤った。尾根通しでの周回コースが確実、また見晴らしも良よさそうなので次の機会があればそれで回ってみたい。
林道が崩壊している手前に登山口の看板が掛かっていたが、残念なことにルートの概念図部分は色落ちして判読不可だった。幾つかの沢筋を右往左往しながら山頂直下の西尾根に上がった。直ぐ近くに山頂が見える。
 頂稜近くの登り
頂稜近くの登り

三角点の近くに幾つかの山名板があり、古そうなブリキの山名板は「山急山(五輪岩)」となっていた。
三角点のある頂稜と南の五輪岩を含めて全体を五輪岩(岩)とする見方と、三角点のある頂稜を山急山(山)、南の五輪岩(岩)を別とする見方があるようだ。五輪岩正面壁と棚道の有る頂稜を裏妙義側から重ねて見て、密教の五輪塔から、その全体の姿を五輪岩と呼んだのではないかと、山名板「山急山(五輪岩)」からも推測してみたがどうだろうか。
 電魔岩
電魔岩
三角点の有る頂稜は藪も手伝いガスで展望が良くはない。葉の落ちた時期が良さそうだ。今回は祠の有る棚道は通らなかったが、五輪岩へ向かう途中で電魔岩に登ってみた。
 五輪岩の南端
五輪岩の南端
五輪岩の南端の山名板のある手前で小休止。ガスで遠望はできないが、岩壁の間には紅葉が始まりかけていた。
本日の2本目は恩賀集落の近くにある高岳。
 高岩
高岩
登山口のある恩賀集落は、中山道碓氷峠越えの脇往還、恩賀越えの集落。集落上部の道路から見る高岩は既にガスに覆われていた。
 御嶽大権現
御嶽大権現
 周光霊神とアンカー
周光霊神とアンカー
登山道は植林帯を進み、最初の大岩に「御嶽大権現」が祀られていた。倒れている「周光霊神」石碑の脇の、次の大岩にはアンカーが打ってあり2本ルートが作られていた。
 展望なし
展望なし
 鎖場
鎖場
雄岩基部で左手に進むと展望地だがガスで何も見えず。右には薄被りの岩壁、ざっと見る限り残置は無かった。
右手に進んで鎖場。チムニーには太い鎖が垂れていて、これを利用して登った。
 摩利支天
摩利支天
 雄岳(雄山)
雄岳(雄山)
鎖場を過ぎて左の尾根を進むと摩利支天の石碑、右手に進むと雄岳(雄山)の山頂、ガスで遠望できず。空模様も暗くなってきたので雌岳には登らず下山。車に着くと雨が降ってきた。紅葉には少し早かった。
[メンバー] A(L、非会員)、しんめい(SL)、ガッツ
[山行日] 2025.10.25(土)
[コースタイム]
(1) 五輪岩
山急山登山口P[8:12/8:31]~二又~頂稜西側Co960m付近小鞍部[9:28/9:37]~山急山[9:56]~電魔岩~五輪岩[10:42/11:00]~二又~山急山登山口P[11:40]
(2) 恩賀高岩
恩賀集落[12:10/12:26]~恩賀登山口~御嶽大権現[12:47]~摩利支天石碑[13:43/13:47]~高岩雄岳[13:55]~登山口~恩賀集落[14:48]