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常念岳東尾根

夜明け前の暗さがどうも苦手で、今回もグズグズと出発時間を予定より遅らせてしまった。林道ゲート前の駐車場には、前夜一番乗り。朝、隣に1台だけ松本ナンバーの車が停まっていた。既に出発している模様。自分もようやく重い腰を上げて出発。林道はきれいに除雪されている。それ以前に、積雪そのものが非常に少ない。もう少し積もっているものとばかり思っていたので、少々驚いた。
 歩き始めてしばらくして明るくなってきた。雲一つない快晴。快晴は嫌いである。こんな天気は長続きしないから。風も無く、何の音も無い。空気は冷たい。黙ってテクテク歩いた。林道からの登り口は、高圧塔の立派な巡視路。良く整備された道でとても快適。高圧塔から先も道は非常に明瞭。トレースもしっかり着いている。直近の足跡は1人だけ。隣の車の人かな。それにしても、あまりペースが上がらない。最近重い荷物を担いでいないせいか、冬の空気に肺が慣れないせいなのか。初日はとにかく登るだけ。静かな樹林の中、地道に。後半、数人のパーティーに追いつかれた。他に、女性ソロに追い越された。追い越されたパーティーは結局抜き返したけど、ソロの人には追い付けなかった。2180mまで登ってこの日は終了。ソロの方は自分の少し先で幕営。午後、少し風が出てきたので森林限界のすぐ手前にテント設営。そう言えば隣の車の人、どうやら日帰りで登ってきたらしいとの事。途中ですれ違った時に話しをしなかったので分からなかったけど、ソロの人が聞いたところによると、どうやら山頂まで行って来たそうで驚いた。
この日、夕方から風が吹き始める。そして夜半近くから降雪。未明まで降り続いた。
 9日。朝起きたらしっかりと積もっていた。まだ天候が回復していない。様子を見ながら準備して、天気が落ち着きそうなのを見計らって出発。隣人は顔だけ出してお見送り。どこかの後続者と合流するつもりだそうで。歩き出したらすぐにラッセルになってしまった。ハイマツ帯なので歩きにくい。時折足を取られ、かき分け、もがいている内にあっという間に1時間経過。それからもうしばらくして振り返ると、後続の姿が見えてきた。こちらが息を切らしながら登っている間に、みるみる追いついてきた。追いつかれたところで先頭交代。その数人のうちから元気な若者が1人先行。体力温存して他のパーティーに紛れ込んでいた隣人のソロがその後、少し遅れて自分。追いついてきたパーティーはまた後ろ。先頭の若者、石川県から1人で来たそうで。日帰りなのだとか。元気な事です。
 所々の岩場、ルートを探りながら登る。ちょいバリっぽくて面白い。強い風に雲が流れて雪煙が立ち昇る。次第に雲が切れて来て、景色が見えるようになってきた。稜線のスカイラインが見えてきた。面白い面白い。前常念岳から、もう一登りして、常念岳の頂上へ。こんな場面、不思議と寒さを感じない。写真を撮りつつ景色を楽しむ。そして今回はもう1つ。他県連のお仲間が来る予定。到着を待ち、合流したところで皆と記念写真タイム。ワイワイとしばらく騒ぎつつ下山開始。石川県のソロのお兄さんは超特急で下って行った。
 片や日帰り、こちらは2泊。せっかくの山旅なので、ゆっくり楽しみたいと思う。静かな2晩目を過ごし、日の出を拝んで下山開始。朝、きれいな雲海が出ていた。樹林の中は、相変わらず静謐な世界。自分の息遣いと足音だけ聞こえている。そんな中、所要3時間で無事下山。温泉はすぐ近く。入浴後、お友達とお昼ご飯を一緒に食べて帰路に着いた。






[メンバー] R1000
[山行日] 2022.01.8(土)-10(月)

written by:R1000
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会員は相模原・厚木エリアを中心に、
町田、横浜、大和、座間、海老名、八王子に在住し、
様々な登山ジャンルで活動している地域山岳会です。

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