台高・宮川大杉谷堂倉谷本谷
最近恒例となった小田急線沿線三会連合軍での GW 紀伊半島遠征沢山行。昨年は天候不順のため大菩薩方面へ無念の転進となったが、今年は連日好天に恵まれこれ以上は望めぬ充実した GW となった。
前夜に近鉄大和八木駅に集合、レンタカーで前泊地の某公園へ進出。かつての同志Sさんの遺影を囲んでしんみりと入山祝いを行う。
翌朝は前泊地から約1時間半。紀伊山地の奥深くループトンネルを抜け大台ヶ原ドライブウェイの延々と続くワインディングロードを進む。人と荷物でかなり重い車ながら、ton 氏の見事なドライビングで終点の大台ヶ原ビジターセンター駐車場に到着する。広大な駐車場はすでに8割以上が埋まっていた。
ビジターセンターで西大台地区への立ち入り許可申請のレクチャーを受けてからいよいよ出発。まずはなだらかな遊歩道を歩き百名山の一つでもある日出ヶ岳に登頂する。これで残りあと 55。どっちを向いても山しか見えない雄大な景色だ。
日出ヶ岳は多くの人で賑わっていた
山頂を後にして大杉谷への長い急下降を終えると、堂倉谷出合となる。出合に懸かる堂倉滝の前で入渓準備。記念撮影の後は吊り橋を渡って大高巻きに入り、滝上から入渓する。
出合の堂倉滝、圧倒的な迫力だ
斜め滝 30m は左岸から巻く
前半は水量豊富で、釜や瀞も深く高巻きと懸垂下降が多くなり時間もかかってしまった。盛夏なら泳ぎを交えて積極的に水に入れるのでもっと時間短縮できただろう。
天気はいいのだが水は冷たい
巨岩帯
8m 斜め滝、上部はぬめっていて怖かった
見上げれば 鷹か トンビか 大鷲か
前半意外と時間が掛ったので、アザミ谷出合を幕場とする。焚き火を囲んでゆっくりと時間を過ごしていると、やがて日が暮れて空は満天の星空になっていた。
奥の七ツ釜
石楠花谷を過ぎると水量も減ってくる
2段 25m 大滝、後半は怒涛の連瀑帯となる
連瀑帯を抜けると谷は開けて穏やかな流れとなり源流の様相となる。緩いルンゼを上がるとヤブ漕ぎなしで堂倉山鞍部の尾鷲道に出た。しばし、濡れた装備などを干して乾かしてから、なだらかな遊歩道を戻った。
まだ日が高いうちに駐車場に戻れたのだが、風呂、食事、今夜の寝床は決まっていなかった。大台ヶ原一帯はキャンプ禁止。時間に追われながら車に乗り込み、キャンプ場や民宿を電話で探すがさすがにどこも満員だった。見知らぬ土地で彷徨うことになるのかとも思ったが、リーダーA氏の機転でビジターセンター隣の心・湯治館の大部屋に交渉が成立。しかも風呂と二食付。設備などアメニティは前時代的だったかもしれないが、泊りの沢を一本終えてきた濡れねずみ同様の我々にとっては天国だった。翌日の大滝登攀へ向けて英気を養い床に就いた。
[メンバー] しんめい、ガッツ、ton (元会員)、A(L,非会員)、W(SL,非会員)
[山行日] 2024.05.03(金) – 05.04(土)
[コースタイム]
5/3(金) 大台ヶ原P[7:55]~日出ヶ岳[8:30]~堂倉滝吊橋[10:40]~アザミ谷出合[15:35](泊)
5/4(土) 泊地[6:50]~大台林道[8:50]~石楠花沢出合[10:55]~尾鷲道[13:45]~大台ヶ原P[15:15]