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入会について

北岳バットレス四尾根

やっと、北岳バットレスに登る時が来た。

登山が楽しなり始めたころ PH で北岳に行った。
その際、八本歯のコル側から山頂を目指していた時、あんなところでクライミングしている人がいる! と言う声が聞こえ、クライマーを見つけた。あの時はスゲーなーくらいにしか思わなかったが、クライミングを始めると北岳バットレスに行ってみたい気持ちが芽生え始めた。

入会後、ちょっとずつ登れるようになってきたとき、バットレスよりも先に一ノ倉沢中央カンテに行けることができ、高さによる高揚感が堪らなかった。
もともと PH をしていたため、クライミングでも上を目指すマルチピッチは性に合っている気がした。

バットレスに行く企画はこれまでに4回ほどあったが、技術不足、天候悪化、相方仕事、私事等で流れていたため、ここ最近はさっさと行っておきたいとの気持ちになり始めていた。
周りからも、もっと難しいところに行っているのに今更バットレス? 的なことも言われていたが、行っておかないと今さらもなにもない。

今回の相方 ZOE さんもバットレスを目標にしており、入会間もない頃にその話を聞いていたため、行かない?と誘ってみたら見事に釣れた(笑)

本番当日は3時過ぎにテントを出たが、二俣まで来ると既に前を行くパーティーの灯りを確認した。CD 間の尾根を詰めて下部岩壁に着いてみるとうちらを含め5パーティーいたが、5尾根支稜、ピラミッドフェース、Dガリー大滝と上手くバラけたが、結果5尾根からいった若者3人パーティーの終始後ろを付いていく形で四尾根も登攀することとなってしまい、ルーファイ、ホールド探しはほぼゼロ…。グレードが下がってしまった・・・

今回Dガリー大滝から登攀開始した。
下部岩壁はアプローチシューズでも行けるような情報を目にしていたため、真に受けて行ってみたら、降りてくる羽目になった…。
クライミングシューズに履き替え再スタート。朝イチの登攀と初めてのルートは緊張するが楽しい。横断バンドまでこまめに切りすぎて4ピッチにもなってしまったが、楽しい。相方も楽しそうだ。

(事前情報によるとDガリー大滝は先行パーティーがいると落石の恐れがあるため、別ルートを行った方が良いとの情報もあったが、その気配はなかった。ただスタート前に別パーティーから前日落石があったとの情報もあり、慎重に進んだ。)

順番的にヒドゥンスラブは ZOE さんがリード。最初は濡れていていやらしそうだったが、すぐその先は乾いた岩面で順調に上がり姿を消した。
フォローで上がると四尾根主稜の取付き。写真で見たテラスとクラックが目に入った。

四尾根主稜1ピッチ目は磨き上げられたフットホールドはつるつるしてフリンクションが効いてくれる感じがしないが、クラックのためフットジャムでクリアする。上がってしまえばなんてことはない。その後も白い岩のクラック、マッチ箱の懸垂、枯れ木テラスのナイフリッジ、城塞ハングとピッチグレードはどこも低く安心して登攀できたが、ロープの屈曲による重さは辟易した。下から意地悪されているんじゃないかと思うぐらい重かった。ただただランナーの取り方が下手なだけなんですが。。。

全てのピッチが終わり、山頂へ向かうと予想以上の登山者がいた。看板横に立ち写真を撮ってもらい下山。下山後にはお楽しみのジョッキ生。山でのビールはやっぱり格別ですね。

北岳バットレス登攀を終了し思ったことは、ピッチグレードが若干物足らなかったこと。アルパインの高グレードルートに行くほど登攀力があるわけではないが、何度もの企画が流れたことで期待度が高まったのか、それとも自分の技術力が上がったのか、どちらにしても今回の山行がケガもなく終えることができ安心している。

[メンバー] しんご(L)、ZOE
[山行日] 2023.07.22(土) – 07.24(月)

written by:しんご
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会員は相模原・厚木エリアを中心に、
町田、横浜、大和、座間、海老名、八王子に在住し、
様々な登山ジャンルで活動している地域山岳会です。

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