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烏帽子沢奥壁中央カンテ

 谷川の烏帽子沢奥壁中央カンテに行ってきました。初のアルパインで初の一ノ倉という、私にとっては記念碑的な山行となりました。

 朝から快晴のマチガ沢。マチガ沢出合にある大きな岩にはヴィーナスが彫ってあるプレートがあり、昔のクライマーは雨でクライミングができない時にはその岩に登ってヴィーナスにタッチしていたそうです。

 一ノ倉沢出合から雪渓を登っていきます。雪渓ではじゅんさん以外はチェーンスパイクを履きましたが、履かないで雪渓のどこに足を置けばよいか考えながら歩くことが、夏の剱沢などを歩くトレーニングになる、とじゅんさんからアドバイスをいただきました。

 テールリッジ取付きでクライミングシューズに履き替えます。その先には衝立岩が・・圧倒的な存在感です。この垂直な岩のどこをどう登るのか、全くイメージできません。
 平日にもかかわらず中央稜・南陵・中央カンテにそれぞれ2パーティずつが登っており、落石や下降時の順番待ちにつながりました。

 中央カンテ取付きで登攀準備。南陵テラスまでの烏帽子スラブは濡れていたら危険度が高そうです。

 じゅんさん・まりねこさん・しんごさんのパーティーで登攀開始します。

 三級のピッチが続きますが、掴んだ岩がパコっと剥がれたり、あるのはボロボロのリングボルトのみ、というアルパイン独特の緊張感があります。私がリードしたのは2ピッチだけですが、次回は自分がトップで登れるようになりたいと思います。

 5ピッチの凹状ルンゼからチムニーを登る、楽しいピッチ。この後の四畳半テラスまでの6ピッチが四級プラスの核心ピッチ。私は登れずねこさんに助けてもらい、A0 で抜けました。フリー力不足を痛感しました・・

 烏帽子岩の直下に懸垂支点があり、今はそこで終了するのが一般的とのことですが、先に下降した前のパーティーが次の懸垂支点を探して迷っていたため、中央カンテを忠実に進みました。

 最終ピッチはじゅんさんがリードしましたが、濡れたルンゼから草付帯に入るという見るからに悪い、一番の核心部でした。終了点から下降を始めましたが、途中で雨がぱらつき始め、徐々に本降りとなりました。

 全身ずぶぬれで体温がどんどん奪われる中、じゅんさんの冷静な判断と強力なリーダーシップ、ねこさんの細かい指示とサポートのおかげで、安全に下降することができました。南陵テラスまで下った時、白毛門に夕日が当たっている様子が美しく、しんごさんと感動しながら眺めました。

 全てにおいてじゅんさんとねこさん頼りの山行で反省点が沢山ありましたが、お2人の動作や危険箇所での対応力などを間近で見て学ばせていただき、一生物の経験となりました。本当にありがとうございました。
 次回は自分の力で行けるように、これからも精進したいと思います。

[メンバー] 純(L)、ねこ、しんご、まり
[山行日] 2021.05.31(月)

written by:まり
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様々な登山ジャンルで活動している地域山岳会です。

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