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【こだま】2022年 10月


もくじ
・こだま寄稿
   復帰のためのトレーニング
   思い出深い山行 - 裏剱トレッキング(続き)
   思い出の夏
・10月の例会/創立50周年記念講演会
・新規掲載の山行ブログ


【こだま寄稿】復帰のためのトレーニング
 寄稿:まり
 2022.10.13

 昨年クライミング中に左足に怪我を負い、4ヶ月左足に荷重をかけることを禁止され、極力安静に過ごす事となった。5ヶ月後から松葉杖を使い徐々に両足歩行を始めたが、筋力が落ちて10m歩くのもやっとだった。いずれはクライミング復帰を目指していたので、トレーニングを試行錯誤した。

以下の通り、クライミングや山に登ることは比較的強度が高い活動となる。
◎座って安静にしている状態→1メッツ
◎普通歩行→3メッツ
◎ジョギング→7ッツ
◎ロッククライミング・山に登る→8メッツ
((独)国立健康・栄養研究所 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』より引用 )

 水泳・トレッドミル・フィットネスマシンなど色々やってみたが、クライミングができるレベルまで体力を回復させるのに、時間対効果が1番高いと感じたのはスクワットだった。
 スクワットを3ヶ月継続することで、はじめは高尾山山頂まで行くのがやっとだったが、陣馬山から高尾山までの縦走ができるまで回復した。

【スクワットのメリット】
※あくまでも私の個人的な見解です
◎足の筋肉だけでなく、腹筋・大臀筋といった体幹全体を鍛えることができる
◎バーベル・ダンベルを使うことで負荷を調整できる
◎負荷を加えると心拍数が上がり心肺系のトレーニングにもなる
◎10 回×3~5セットで 15 分程度と短時間で良い

(了)


【こだま寄稿】思い出深い山行 - 裏剱トレッキング(続き)
 寄稿:ケンタ
 2022.09.06

 DAY3

[剱沢雪渓下降]

[平蔵谷出合]

[長次郎谷出合]

[真砂沢ロッジテン場]

 三日目からは最終日まで初体験レベルの驚きの連続。昨今の自分が透けて見えそう。
 朝から快晴、剱沢雪渓を下降した。長大で白く美しい、渓谷の岩肌も白い(特に左岸)、上部は松の緑(ここは日本だね!)、さらに見上げると蒼々と天空。下りなので歩行は楽ちんで、ここにしかない絶景を初めて目の当たりにして満喫しました。瞼に焼き付く鮮やかで深い叙景。
 楽園からやがて急勾配となり、左岸の巻き道を通ったり、恐ろし気なクレバス状を横に見るようになると、真砂沢ロッジ。クライマーだらけでなんだか気だるげなテン場を横切って、剱沢の河原に降りて、架設橋を渡ったりして、沢筋をどんどん進む。

[雪渓たち]

 仙人新道の激な急登に取付く。辛くて頭がくらくら、朦朧とする。三の窓雪渓が、続いて小窓雪渓が見えてきた。このあたりも思いで深い情景。素晴らしい、他に言葉が思いつかない!
 登り切ると湿原が点在する平和なところ。しばらく木道を歩くと今夜の宿の仙人池ヒュッテに到着した。疲れた。超人気の山小屋と聞いていたが、今夜の泊まりは山岳写真愛好家の数名のパーティーの他は、単独行で私ともう一名のみ、ハイシーズンは秋とのこと。続けて宿の女将さんが申し訳なさそうにおっしゃる。“風呂釜の調子が悪くて沸かないの。代わりにバケツでお湯をお渡しますので、風呂場でお使いください。”大きなバケツ一杯に熱いお湯をもらっての行水だ。なみなみあって十分。全身くまなく洗って髪もさらさらサッパリになるものなんだね。どうやら富山の山小屋は風呂のおもてなしが基本にあるよう(早月小屋除く)。剣山荘では建て替えの際に浴室を設計したが県条例の変更で不可、止む無く(泣く泣く)シャワー室になったと昨日聞いたばかりだった。

[裏剱ズームアップ]

 夕食前後には本日のトドメの絶景となった。
 仙人池はそよ風程度ながらなかなか鏡のようにはならず。移ろいゆく夕暮れに、裏剱が見事だ。闇となるその一瞬で至上の映えとなった。
 二階大部屋に戻ると、相部屋になったのは60歳台の痩身の男性一人で、一週間ほど仙人池ヒュッテをベースにして三の窓雪渓の上部周辺等を攀っている、単独でもかなりいろいろ出来るものなんですよ、とのこと。ガチャ多数お持ちでした。

 DAY4

[命知らずの若者達]

[ハシゴ]

[迷路なダム施設]

 曇り途中小雨交じり、仙人温泉まではぼろぼろの雪渓があり、乗り移る個所等いたるところが不安定でよくわかんない、、、、幸い命知らずの若者パーティーが先行していて、追い越さないようトボトボ歩く。仙人小屋は小屋番がいるのか出かけているのかよくわかんない、スル―すると湯煙舞い上がる露天温泉可能地帯となるが、ワイルド過ぎて立ち寄る気分になれずこちらもサクッとスル―した。雲切新道が始まった。未だ踏み固まってないようで泥やザレ多し、とはいえ谷筋よりはるかに安楽で助かった。(なお、数年前に会のメンバーとこの新道をテント泊縦走装備ながら改めて登ってみたが、10月の終日激雨もあって本当に辛かった。中高年登るべからずだ。軽量単独の若者が数名のみだった。)
 仙人ダムに降りる“あり得ないハシゴ数段”、直下はダム湖で万が一落ちても(たぶん 50m ある)ドボンとなるが、そのあと泳いで湖畔に辿り着けないよなあ、真剣&慎重におりて、またまた“異次元のダム施設を有り難くメイズして”、次に旧日電歩道(すでに水平歩道?)や、厳しい登り返しを経て、ようやく阿曽原温泉小屋に到着した。

[阿曽原温泉]

 こちらも有名な露天ぶろは小屋から5-10分程度下ったところ。小屋の入り口には男女1時間毎の入れ替えで、女湯の表示札だった。“いないのでいいよ”と男湯表示に反転してくれて、即の入浴となった。ようやく辿り着いたロケーション、景色、何といってもお湯が濃い。
 小屋に戻り、自販機でアサヒスーパードライをポチすると、最高のギンギン冷えで唸った。小屋の親父曰く、関西電力は電気代無料なんだよ、ダムの電気が余っているし、ここで関連設備のメンテナンスをやっているからね等々、ここでしか体験できないビール(たぶん)、恐れ入りました!
 夕飯になるとやはり親父曰く、冷凍だけどアジフライだよ。夏は暇だから出来るんだよね、秋になると毎晩カレーだよ。さてもうくたくたで横になろうかなというころ、雲切新道の開墾のビデオがあるから見ようねと。またまた親父から声がかかった。泊まり客は私含めて二人で断れない雰囲気、面白かった。仙人池ヒュッテ辺りとはなにかいろいろ確執がありそうなのかなあ、とにかく阿曽原温泉小屋が最も貢献して偉いという、お親父のコメントが入ったりして笑えた。話し好き No1 でした。

 DAY5

[水平歩道]

 もう帰るだけ、水平歩道を歩いた。黒四ダム起点の旧日電歩道(後日歩いた)の下半分に当たり、終始右側が黒部渓谷へ数十メートルから 200 メートル断崖絶壁で切落ちている。高度があり過ぎてよくわからない。一方、旧日電歩道は谷底の淵、激流の臨場感などが際立っているかな(体感的に一層スリリング)。命に係る点は同じだけど。欅平に到着して観光客でごった返すなか、切符を買って、ビールも何とかゲットして、満席の観光トロッコ列車を満喫して帰路についた。

(了)


【こだま寄稿】思い出の夏
 寄稿:R1000
 2022.10.20

 ガイド本掲載の人気・有名ルートでは詰まらない。少し捻りを入れたいと思う今日この頃。今夏は、普段なかなか行けない所に行こうと画策。そこで、久し振りに紀伊半島に目を向けた。マイナーな参考図書から行先を選択。せっかくなので、沢中で泊まれる長さがある所に。で、熊野川流域高田川水系ナル谷に決定。ところが、が、が、出発直前に台風発生。真っ直ぐに行先に向かっている。(汗!)今更なのでとにかく行くだけ行ってみた。メンバーは3人。内1人は1日遅れで合流の予定。

 初日日中は晴れ。海に遊びに行ったり、神社にお参りに行ったり、マグロを食べに行ったりと、観光旅行満喫。そうはしつつも、夜から雨が降り出した。翌朝、雨は一旦止んで、まずまずのお天気。もう1人と合流するのは夕方。それまでは、相変わらずの観光旅行。橋杭岩、古座川の一枚岩、虫食い岩等を見に行ったり、潮岬に行ってみたりと、相変わらずのまったりムード。そして、残るメンバーと合流したけど、予報は雨。已む無く予定を1日延期。行くところが無いので、新宮の旅館に1泊。降り始めた雨は一晩中続く。

玉置神社

熊野速玉大社

熊野本宮大社

 で、結局翌日も観光旅行。皮肉にも、日中は好天の観光日和。物見遊山を満喫した次第。それでも、夕方には気を取り直して、山行準備を調えて入山。ところが、夜中に雷雨。林道終点の東屋の下に居たので濡れなかったけれど、朝見てみると沢はかなりの増水。とてもじゃないけど沢登りなどできる水量ではない。で、またしても下山。再び三度の観光旅行再開。この日は地質見学ツアーと相成りました。

橋杭岩01

橋杭岩02

古座川の一枚岩

褶曲地層砂岩泥岩互層の露頭

 無駄に長い前振り。ようやく本題の山行のお話し。結局日帰りで、昼に引き返しての短い行動。それでもようやくの晴れ間の中、やっと歩けた感じ。6:45 入渓。7:05 一ノ滝。ここは左から高巻き。二ノ滝まではすぐそこ、7:40 に釜の下。ところが、水量が多くて釜までに辿り着くのに一苦労。巨岩が点在する地形になかなかに苦しめられ、岩の間でジタバタしながらようやく釜の縁に。そして、ここでも思案投げ首。どうやって渡ろうかと。結局渡渉の要領で滝の下の取付きになんとか辿り着いた次第。右から高巻き気味に登る。そして、最後の三ノ滝。リッジ状で景色が綺麗なところ。直登して終了。この滝の上に、発電所の取水口があります。そろそろいい時間なので、この上を30分ほど歩いて引き返し。下山としました。

一ノ滝

二ノ滝

二ノ滝渡渉

三ノ滝

 発電所の導水路を辿り、導水管沿いに下降。かなり斜面なので、懸垂も交えたりしました。下りてくれば、東屋では BBQ の人達で大賑わいでした。それにしても、ここまでの道はかなり悪いのに、よくまぁ、こんな所まで遊びに来るものだな、と変な感心をしてしまいました。
 長い旅の末の山行は、半日で終わりました。まぁ、こんな事もあるのかなぁ。同行者2人は、あちこち見て回れたので楽しかったそうです。ああ、そうですか、それは何よりでした。

(了)


【10月の例会】

日時:10月12日 19:30~21:30(中止)
場所:相模原市大野南公民館


【創立50周年記念講演会】

日時:10月5日 19:30~21:30
場所:ユニコムプラザさがみはら セミナールーム2



【新規掲載の山行ブログ】

◆ 2022.09.16 – 09.17  久しぶりの南アルプス歩き (imo)
◆ 2022.09.16 – 09.18  チンネ中央チムニー~左稜線 (みず)
◆ 2022.10.01     天国へと続くナメ・米子沢 (ガッツ)
◆ 2022.10.23     秋晴れの阿弥陀北稜 (miyuki)


おわり

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会員は相模原・厚木エリアを中心に、
町田、横浜、大和、座間、海老名、八王子に在住し、
様々な登山ジャンルで活動している地域山岳会です。

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